「風邪をひくと、咳や痰が長引きやすく、治りにくいことがありませんか?」
と言われて、思い当たることはないでしょうか。
そんな方々の一部に、肺の病気が隠れていることがあります。
風邪の後に咳が長引く原因は様々ありますが、40歳以降では、COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)にも注意が必要です。
COPD 長期的な煙草の煙を主とした、有害物質の吸入→肺の炎症→肺構造の破壊
上記の経過から発症するため、中高年に合併しやすい生活習慣病、と考えられています。
喫煙との関連がよく知られ、COPDと診断された方の約20%で、長年の喫煙習慣が確認されています。
一方、受動喫煙や有害物質に、長く暴露される環境にいると、喫煙をせずとも発症することがあります。
年齢と共に増加する「歩くと息切れがする」、「痰が切れない」、などの訴えから、診断につながることもありますが、早期では自覚症状に乏しく、診断されていないケースが、多く存在すると考えられています。
普段は無症状の方が、風邪をきっかけに、咳が長引いたり呼吸苦が出現するなど、COPDの症状が明らかとなり、診断につながることがあります。
一般的に個人差はありますが、COPDでは肺機能の低下が進行していきます。特に肺の感染症を起こすと、急速に悪化することがあります。
進行すると、少しの家事や仕事でも息切れするため、こまめな休憩を入れることが必要となります。
さらに悪化すると、安静時にも酸素吸入が必要となり、QOL(Quality Of Life:生活の質)へ多大な影響が出ます。
また、他の生活習慣病を合併しやすいことも、問題となります。
早期発見によって、現在の状態に合わせた治療と、環境調整による肺機能の低下を予防することが、重要となります。
COPDの早期発見と対応は、将来の健康寿命を伸ばして、老後のQOLを落とさないことにつながります。
COPDについて気になる方は、ご相談してください。