夜の救急をしていますと、子どもの腹痛トラブルでの受診は少なくありません。
腹痛には、年齢によって様々な病気が隠れていることがあります。その中でも便秘トラブルは、割合として多い印象を受けます。
保護者の方の希望も多い、グリセリン浣腸は、肛門近くの腸(直腸)に留まる硬い便(便塞栓)を解除するのに、とても有効です。
ただ、便塞栓の量が多かったり、硬すぎる塊の場合、排便時に強い痛みを感じる子ども達が一定数存在し、結果として浣腸や排便をすることと、痛みへの不安や恐怖が、つながってしまう子ども達もいます。
こんな経験が1度で済めばよいのですが、便秘トラブルの子ども達は、同じエピソードを繰り返してしまうことがあります。
便秘治療におけるゴールの一つは、「苦痛なく排便ができる」、です。
排便への恐怖を、「すっきりした」、のような感覚に変えていき、恐怖や不安を感じなくなることが大事です。
そのためにも、問診や内服治療を含めた、平常の対応を大事にしていきたいと思います。